虫歯が急に痛むととても不安になりますよね。急な痛みに慌ててしまう事もあるでしょう。急に虫歯が痛んだ場合には、できるだけ早めに歯科医院を受診するのが一番ですが、仕事などの都合で、どうしてもすぐに受診できない事があると思います。そんな時にできる応急処置の方法を紹介したいと思います。
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ズキズキと痛む部分を、頬の外側から冷やすと良いでしょう。急激に冷やすと、痛みの悪化に繋がります。濡れタオルや冷却シートなどを使うようにし、氷などで直接冷やさないようにしましょう。
市販されている痛み止めも効果的です。薬局などにすぐに買いにいける場合は、利用するのも良いでしょう。痛み止めは、必ず用法どおりに服用するようにしましょう。現在、服用している薬がある場合など、不安がある場合には、必ず薬局にいる薬剤師さんに相談するようにしましょう。
現在、歯医者さんで処方されている痛み止めがある場合には、そちらを飲むようにしましょう。
虫歯の穴に食べカスが詰まっている事で、中の圧力が高まり、痛みを増幅させている場合があります。虫歯の穴に何度も触れると、痛みが増す可能性もあるので、簡単に食べカスを取り除けそうであれば、つまようじなどを使って除去するようにしましょう。なかなか取れないような場合には、無理に触らないようにしましょう。
効果の程度は、わかりませんが、痛みをやわらげるツボを押す事で、多少痛みがやわらぐ可能性があります。
「合谷(ごうこく)」「歯痛点」というツボを2つ紹介したいと思います。
手の甲側で、親指と人差し指の間にある骨の付け根部分から、少し外側に位置しているツボです。反対側の親指と人差し指で挟むようにして、強く長めにぐっと押します。
手の平側の中指と薬指の付け根の間に位置しているツボです。やや強めに反対側の親指と人差し指で挟むようにして押します。
一方、歯が痛んだ時に、やってはいけない事もあります。急な歯の痛みに慌ててしまう事もあるかもしれませんが、次のような事は絶対にしないようにしましょう。
患部をあたためてしまうと、血流が良くなり、痛みがさらに強くなる事があります。身体をあたためるような、入浴、運動は控えるようにし、入浴はシャワー程度にとどめておきましょう。
痛みのある歯が気になる事だと思いますが、患部に触るのは控えるようにしましょう。手や指に付着した菌が、患部に入り込んでしまう可能性があります。また、刺激を与える事で痛みが悪化する可能性がありますので、指で触れるだけで無く、舌先であまり触れないようにしましょう。
歯が痛んだ際に応急処置として、詰まった食べカスを除去する際も、患部にあまり触れないように注意しましょう。なかなか除去できないような場合には、受診をするまで、自分で除去するのは断念した方が良いでしょう。
飲酒は、身体の血の巡りが良くなるため、痛みが強くなる可能性があります。お酒を飲むと、一時的に痛みが紛れる事がありますが、後になって更に強い痛みに襲われる事になるという事を覚えておきましょう。
痛みがある時は、食事どころでは無いかもしれませんが、そんな時は噛まなくても良いような食事をするようにしましょう。噛み応えがあるような食事は、痛みのある歯に刺激を与えてしまうため、食事をする事で、痛みが増してしまう可能性があります。食事をする事すら痛みが辛いような時は、消化が良く栄養があるもの、調理が不要なものを選び、少しでも栄養補給をするようにしましょう。具体的なメニューは次のとおりです。
いかがでしたでしょうか。急に虫歯が痛んだ時に行う応急処置法をまとめると次のようになります。
できるだけ早めに歯科医院を受診するのが望ましいですが、どうしてもすぐに受診できない場合には、これらの方法を試してみましょう。
また、歯が痛む時には、やってはいけない事があります。応急処置を行うと同時に、次にまとめる“やってはいけない事”を行わないように注意しましょう。
これらの“やってはいけない事”を行わないよう注意し、また食事などの日常生活にも注意して、できるだけ早めに受診をするようにしましょう。
こばやし歯科院長 小林敦
・1983年 岩手医科大学歯学部卒業
・岩手医大付属歯科病院 歯周病学教室勤務
・TAO東洋医学会会員
・日本訪問歯科協会認定医